出来た事ベースの振り返りでモチベーションが上がり、メンバー間のコミュニケーションも円滑に

クラシノ株式会社 古庄 詠子 様

GFPを導入した背景

導入する前は、それぞれの制作スタッフが黙々と作業をする時間が長く、お互いにどんな想いや姿勢で取り組んでいるのかを共有し合う機会を設ける事があまり出来ていませんでした。そのため、私自身は、スタッフの得意や苦手、想いなどを表面上ではわかっていたつもりでしたが、具体的には把握できていなくて、コミュニケーションも遠慮しがちになっていました。スタッフ同士も互いに刺激を受け合う機会が少なく、チームで教え合ったり、支え合うような雰囲気は正直あまり強くありませんでした。

マネージャーとして、より良いチーム作りを課題だと感じていた中、下記の3つを強化したいと思っていました。

  • メンバーの得意と苦手を的確に把握して、より良いキャリアを描いてあげたい!
  • お互いの得意を教え合い、チーム全体の制作スキルを底上げしたい!
  • お客様や他部署のスタッフに、自信をもって、ニーズを聞いて、要望も伝えられるようにしたい!

GFPの取り組み内容を聞いた際に、「出来た事」だけではなく、「出来た要因」も掘り下げて共有するので、頑張りを刺激し合いモチベーションUPに繋がるのと、お互いに教え合う雰囲気が生まれるのではないかと思いました。ただ、みんなで仕事の進捗を具体的に共有し合う事をあまりやってこなかったので、「詰められるのではないか?」とメンバーが、ネガティブに捉えるかどうかは、懸念していました。

導入後の変化

メンバーAさん

一人で抱え込みがちでしたが、周囲に働きかける姿勢が強くなり、色んな改善提案がとても増えました。

真面目で仕事への思い入れが強く、職人気質な性格でもあったため、やるべき事を淡々と寡黙にこなす感じで仕事を進めてくれていましたが、必要な報連相を除き、周囲とあまりコミュニケーションをとるような事は、以前は多くありませんでした。導入後、出来た事とその要因を整理していく事で、自分自身の強みや得意、やりたい事がドンドン明確になっていき、「私、これできます!今度、教えるので勉強会をやりましょう!」「お客様にこれを提案したいので、進めていいですか?」のような、意欲的で積極的な発言が増えるようになっていきました。Aさんの得意はお客様や他部署のメンバーも認めるようになり、今では会社としての提案メニューになりました。

メンバーBさん

自信なさげたったのが、新しい事、難しい事に挑戦的に取り組んでくれるようになりました。

責任感が強く、言われた事をやり切る事は出来ていましたが、謙遜する姿勢が強く、自信が持てなくて、以前は新しい事には躊躇しがちでした。導入後、1つ1つの出来た事に対して、「なぜ、出来たのか?」が明確になってくることで、成功体験として積みあがっていき、自信が芽生えてきました。何度かグループコーチングを行う中で、「今回は出来なかったですが、こうやったら出来ると思うので、次は試してみたいです!」「難しそうですが、やってみたいです!」といった前向きで挑戦的な発言が増えるようになっていきました。出来た事に対する、なぜなぜ分析を通して「要因分析スキル」と「自信」が高まり、ドンドンPDCAが回るようになり、任せる仕事は格段に増えました。

結果

導入前に強化したいと思っていた3点については、それぞれ思った以上の成果を上げる事ができました。また、懸念点については、メンバーみんなが、「振り返りを継続的に実施していたいです!」と言うくらいに、楽しんで出来ているので、気にしすぎていたなぁと思っています。

  • 得意・苦手が具体的に把握できた事によって、仕事の割り振りが今迄以上にスムーズになっただけではなく、中長期的なキャリアについても話し合う事ができるようになりました。お互いの信頼関係が強まったみたいで、お互いに「あれ、やってほしい、これやりたい」の「要望」がしやすくなりました。
  • メンバー主体で開催する勉強会を毎月開けるようになりました。特にいいなぁと思うのが、やらされ感がない所。「出来た事ベースの振り返り」で意欲が高まっているみたいで、それぞれの得意分野について、楽しそうに発表してくれています。
  • 他部署とのミーティングで意見をあまり言えないでいた以前と比較すると、対等に話し合うミーティングが増えました。根拠のある自信が持てているため、積極性がかなり高まっていると思います。お客様に対してもコミュニケーションする姿勢は、かなり変わってきています。

最後にですが、「100点じゃないと納品しない。最初は80点くらいで提出してほしい。」と考えていた私自身が、「60点でも出来た点は認め、残りの40点をどうやって達成するか?」の姿勢に変わりました。今は、どんな結果であれ良かった点は、理由や目的を含めて必ず言うようにしています。